特別寄与料とは?制度の仕組みをわかりやすく解説
2019年施行の特別寄与料制度(民法1050条)を、要件・計算方法・手続きの流れまでわかりやすく解説します。
特別寄与料とは
特別寄与料とは、相続人以外の親族が被相続人(亡くなった方)の介護や看護を行い、被相続人の財産の維持・増加に「特別の寄与」をした場合に、相続人に対して金銭の支払いを請求できる制度です。
2019年7月1日に施行された改正民法(民法1050条)により新設されました。
なぜこの制度ができたのか
従来、長男の嫁や孫など「相続人でない親族」が何年も献身的に介護をしても、法的に何ら対価を得られませんでした。相続人でないため遺産分割に参加する権利がなく、介護の負担が全く報われない不公平が問題視されていました。
この不公平を是正するために設けられたのが特別寄与料制度です。
請求できる人(特別寄与者)
特別寄与料を請求できるのは、以下の要件をすべて満たす人です:
- 被相続人の親族であること(6親等内の血族、3親等内の姻族)
- 相続人でないこと(相続人自身は「寄与分」制度を使います)
- 被相続人に対して無償で療養看護その他の労務を提供したこと
- その寄与により被相続人の財産の維持又は増加に特別の寄与をしたこと
典型的な対象者 - 長男の嫁(義父母を介護したケース) - 孫(祖父母を介護したケース) - 甥・姪の配偶者 - その他、相続人でない親族
計算方法
家庭裁判所の実務では、以下の計算式が基本とされています:
特別寄与料 = 介護報酬相当額 × 裁量的割合
- 介護報酬相当額:介護保険法の訪問介護報酬単価(身体介護4,000円/時、生活援助2,500円/時)を基準に、介護日数・時間を掛けて算出
- 裁量的割合:要介護度に応じて0.3〜0.8(家裁の審判例に基づく)
- 上限:遺産の総額を超えることはできません(民法1050条3項)
時効に注意
特別寄与料の請求権は、以下のいずれか早い方で消滅します:
- 相続の開始および相続人を知った時から6ヶ月
- 相続開始の時から10年(除斥期間)
特に6ヶ月という期間は非常に短いため、早期の行動が必要です。
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