特別寄与料シミュレーター

介護したのに相続でもらえない?法的に認められる請求方法を解説

2026-03-17

何年も親の介護をしたのに相続で何ももらえない。そんな不公平を解決するために2019年に新設された特別寄与料制度について、請求の条件と方法を詳しく解説します。

介護しても相続で何ももらえない問題

「10年間義父母の介護をしたのに、相続では1円ももらえなかった」——こうした声は決して珍しくありません。日本の相続制度では、相続人でなければ遺産分割に参加する権利がないのが原則です。

長男の嫁、孫、甥姪の配偶者など、実際に介護を担っていた人が相続人でないケースは非常に多く、これが大きな社会問題となっていました。

なぜ介護しても相続できないのか

日本の民法では、法定相続人は配偶者・子・親・兄弟姉妹に限定されています。長男の嫁は法律上「姻族」であり、相続人には含まれません。

そのため、いくら献身的な介護をしても、法的には遺産を受け取る権利がなかったのです。

従来の対処法とその限界

  • 遺言書に書いてもらう:被相続人が遺言で「介護した嫁に○○万円を遺贈する」と書いてくれれば受け取れましたが、実際にはそこまで準備する人は少数です
  • 養子縁組:養子になれば相続人になれますが、家族間の関係性などから現実的でないケースが多い
  • 夫(相続人)を通じて寄与分を主張:夫が自身の寄与分として主張する方法もありましたが、「履行補助者」として認められるかは争いがありました

2019年の法改正で変わったこと

この不公平を是正するため、2019年7月1日に特別寄与料制度(民法1050条)が施行されました。これにより、相続人以外の親族も、一定の要件を満たせば金銭の支払いを請求できるようになりました。

請求できる条件

  1. 被相続人の親族であること(6親等内の血族、3親等内の姻族)
  2. 相続人でないこと
  3. 無償で療養看護等の労務を提供したこと
  4. 被相続人の財産の維持・増加に特別の寄与をしたこと

具体的にいくらもらえるのか

金額は介護の種類・期間・頻度・要介護度によって変わります。家裁の実務基準では、介護報酬相当額に裁量的割合を掛けて算出します。

例えば、長男の嫁が義父(要介護3)を5年間ほぼ毎日介護した場合、約1,000万円以上になることもあります。詳しい金額の目安は[特別寄与料の相場](/blog/tokubetsu-kiyo-ryou-souba)で解説しています。

時効に注意:6ヶ月しかない

特別寄与料の最大の落とし穴は時効の短さです。相続開始(被相続人の死亡)を知った時からわずか6ヶ月で請求権が消滅します。

「四十九日が終わってから…」「遺産分割が落ち着いてから…」と後回しにしていると、あっという間に期限が来てしまいます。

時効について詳しくは[特別寄与料の時効](/guide/jikoseki)をご確認ください。

まず何をすべきか

  1. [シミュレーター](/simulate)で概算金額を確認する
  2. [証拠の集め方](/guide/evidence)を参考に、介護の証拠を整理する
  3. 6ヶ月の時効に間に合うよう、早めに行動を開始する

介護の対価が正当に評価される制度が整っています。あきらめずに権利を確認してください。

よくある質問

相続人でなくても遺産を受け取る方法はありますか?
2019年に新設された特別寄与料制度(民法1050条)により、相続人でない親族でも無償で介護などの労務を提供していた場合、相続人に対して金銭の支払いを請求できます。長男の嫁や孫などが該当します。
特別寄与料の請求期限はいつまでですか?
相続開始(被相続人の死亡)を知った時からわずか6ヶ月以内に請求する必要があります。また、相続開始から1年を経過した場合も請求できなくなります。時効が非常に短いため、早めの行動が重要です。
介護保険サービスを利用していても特別寄与料は請求できますか?
介護保険サービスを利用していても、それとは別に家族が無償で介護をしていた場合は特別寄与料を請求できます。ただし、介護のほとんどを外部サービスに任せていた場合は「特別の寄与」と認められにくくなります。

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