特別寄与料と遺産分割は同時に進められる?手続きの関係を解説
2026-03-17
特別寄与料の請求と遺産分割協議は別の手続きですが、同時並行で進めることも可能です。両者の関係と実務上のポイントを解説します。
特別寄与料と遺産分割の関係
「特別寄与料と遺産分割は同時に進められるのか?」——これは多くの方が疑問に思うポイントです。結論から言えば、別々の手続きだが、同時並行は可能です。
手続きの違い
特別寄与料の請求
- 請求する人:相続人以外の親族(特別寄与者)
- 相手方:相続人
- 手続き:協議→家裁の調停→審判
- 法的根拠:民法1050条
遺産分割
- 参加する人:相続人全員
- 手続き:協議→家裁の調停→審判
- 法的根拠:民法906条以下
重要な違い
特別寄与者は遺産分割には参加できません。特別寄与料は遺産分割とは独立した手続きです。
同時に進める場合の流れ
協議段階
実務上は、遺産分割協議の中で特別寄与料についても話し合うのが効率的です。例えば、以下のように進めることが多いです。
- 相続人全員と特別寄与者が集まる
- まず特別寄与料の金額について協議
- 特別寄与料を差し引いた残りの遺産について遺産分割協議
- それぞれの合意書を作成
調停段階
家庭裁判所では、特別寄与料の調停と遺産分割調停は別の事件番号で管理されますが、同じ裁判所に同時に申し立てることができます。
裁判所側も、関連する事件として同じ日に期日を入れるなど、配慮してくれることが多いです。
遺産分割が先に終わった場合
遺産分割が先に完了し、遺産がすでに分配された後でも、時効(6ヶ月)内であれば特別寄与料の請求は可能です。
ただし、遺産がすでに分配された後だと、相続人が手元の資産から支払うことになるため、回収の困難さが増す可能性があります。
特別寄与料が先に決まった場合
特別寄与料が先に確定すると、その金額を遺産総額から差し引いた残りが遺産分割の対象となります。
計算例
- 遺産総額:5,000万円
- 特別寄与料:500万円
- 遺産分割の対象:4,500万円(5,000万円 − 500万円)
- 相続人2人の場合:各2,250万円
実務上のポイント
1. 時効に最も注意
特別寄与料の時効は6ヶ月と非常に短いです。遺産分割の話し合いが長引いている間に時効を過ぎてしまうケースがあります。
時効について詳しくは[時効ガイド](/guide/jikoseki)をご覧ください。
2. 遺産分割を「待って」と言えるか
法律上、特別寄与者が遺産分割の中止を求める権利はありません。ただし、相続人に対して「特別寄与料の分を確保してほしい」と申し入れることは可能です。
3. 協議書は別々に作成
特別寄与料の合意書と遺産分割協議書は、別の書面として作成するのが一般的です。
弁護士への依頼を検討すべきケース
特別寄与料と遺産分割が同時に進行する場合は、手続きが複雑になります。以下の場合は弁護士への相談を強くお勧めします。
- 相続人が多い
- 遺産の金額が大きい
- 相続人と対立している
弁護士に依頼すべきかの判断は[弁護士ガイド](/guide/bengoshi)をご覧ください。
まずは概算金額の把握から
特別寄与料がいくらになるかを把握しておくことで、遺産分割の話し合いもスムーズに進みます。[シミュレーター](/simulate)で30秒で概算を確認できます。
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