特別寄与料の請求書の書き方|記載事項・書式例・送付方法を解説
2026-03-17
特別寄与料の請求書(協議申入書)の書き方を書式例付きで解説。記載すべき事項、金額の根拠の示し方、内容証明郵便での送付方法まで。
特別寄与料の請求書とは
特別寄与料の請求手続きの第一歩は、相続人に対する協議の申入書(請求書)の送付です。この書面で「特別寄与料として○○万円の支払いを求めます」と正式に伝えます。
法律上の書式は定められていませんが、法的に有効な請求書の書き方を書式例とともに解説します。
請求書に記載すべき事項
1. 宛先(相続人の情報)
- 相続人の氏名
- 住所
- 相続人が複数いる場合は全員に送付するのが望ましい
2. 差出人(特別寄与者の情報)
- 氏名
- 住所
- 連絡先
3. 被相続人の情報
- 氏名
- 死亡年月日
- 最後の住所
4. 申立人と被相続人の親族関係
- 「被相続人○○の長男の妻として」など、関係を明記
5. 介護の事実
- 介護の期間(○年○月〜○年○月)
- 介護の内容(身体介護、生活援助、通院付添など)
- 介護の頻度(毎日、週○日など)
- 被相続人の要介護度
6. 請求金額とその計算根拠
- 計算式を明示
- 介護報酬単価の根拠
- 裁量的割合の根拠
7. 回答期限
- 「本書面到達後○日以内にご回答ください」と期限を設定
8. 協議が成立しない場合の対応
- 「協議が成立しない場合は、家庭裁判所への調停申立を検討します」と記載
請求書の書式例
以下は請求書の基本的な構成です。
「特別寄与料の支払いに関する協議申入書」
冒頭:「私は、被相続人○○(令和○年○月○日死亡)の長男○○の妻○○です。」
介護の事実:「私は、平成○年○月から令和○年○月までの約○年間、被相続人の在宅介護を行ってまいりました。具体的には、身体介護(入浴介助、排泄介助、食事介助)を週○日、1日あたり約○時間にわたって無償で提供しておりました。被相続人は要介護○の認定を受けておりました。」
計算根拠:「介護報酬相当額を基準として算出した特別寄与料は以下のとおりです。身体介護:○日/月 × ○時間/日 × 4,000円/時間 × ○ヶ月 = ○円。裁量的割合(○%)を適用して、特別寄与料は○円となります。」
請求:「つきましては、民法1050条に基づき、特別寄与料として金○○円の支払いを求めます。本書面到達後30日以内にご回答くださいますようお願いいたします。」
末文:「なお、期限内に協議が成立しない場合は、家庭裁判所への調停申立を検討いたします。」
送付方法
内容証明郵便がベスト
請求書は内容証明郵便で送付することを強くお勧めします。内容証明郵便には以下のメリットがあります。
- いつ、どのような内容の書面を送ったかが証明される
- 時効を止める効果がある(証拠として使える)
- 相手に対する真剣さが伝わる
内容証明郵便の費用
- 基本料金:84円
- 内容証明加算料金:440円(1枚目)+ 260円(2枚目以降)
- 書留料金:480円
- 配達証明:350円
合計で約1,500〜2,000円程度です。
金額の根拠を示すために
請求書に説得力のある金額を記載するには、計算根拠が重要です。[シミュレーター](/simulate)で算出した金額と計算過程を添付資料として同封すると効果的です。
請求書送付後の流れ
- 相手方からの回答を待つ(通常2〜4週間)
- 合意できれば合意書を作成
- 合意できなければ家庭裁判所への調停申立を検討
手続きの全体像は[請求手続きの流れ](/guide/flow)で解説しています。
注意点
時効に注意
請求書の送付だけでは時効は完成猶予(一時停止)にとどまります。6ヶ月以内に協議がまとまらない場合は、家庭裁判所への調停申立が必要です。時効について詳しくは[時効ガイド](/guide/jikoseki)をご覧ください。
弁護士への依頼も検討
請求金額が大きい場合や、相手方との関係が難しい場合は、弁護士に請求書の作成を依頼することも選択肢です。[弁護士費用の相場](/blog/tokubetsu-kiyo-ryou-bengoshi-hiyou)も参考にしてください。
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